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山田牧場 山田康高さん (愛農NOAH総会にて)
主に出荷して頂いている畜産物:あいのう牛乳やヨーグルトの原乳、山田牛の牛肉
Free Barn(フリーバーン)方式の牛舎で、牛をつながずに自由に運動させ、牛にとって本来の食べ物である粗飼料をいつでも食べたいだけ食べられるようにしています。また、山田牧場で採取した乳酸菌によもぎのエキスを加えて発酵させ、エサに混ぜて与えています。煮沸しても生き残るというこの驚異的な乳酸菌の働きで、一番大事な発酵タンクの役割をしているルーメン(第一胃)の消化を良くすると同時に、その消臭効果で牛舎の臭いもなくなり、牛乳の風味も良くなっています。
山田牧場さんは信楽高原(標高330m)にあり、総敷地面積は8haもあります。牧場に入ると立派な漁船(琵琶湖で活躍してた漁船)や蒸気機関車(現在は図書館として利用)が出迎えてくれました。
山田牧場さんでは、牛150頭(子牛は40頭)と牧場のスタッフ4名とが仲良く過ごしています。近くの信楽高校の学生さんが実習ということでスタッフに加わり、牛の世話を丁寧に行っていました。
牛舎は、山田社長のご家族皆さんの手作りだそうです。牛舎の中は『花組』・『星組』・『月組』と(年齢別に)3つの牛舎に分かれています。
山田牧場さんの牛舎は、う○ちなどの臭いも全く気づかせないほどきれいで、牛が元気にストレスを感じる事なく過ごせるように配慮されていました。餌は、おから・米ぬか・とうもろこしの粉など、植物性の飼料を自家配合していました。
牛は、毎朝午前6時30分頃から9時00分頃まで搾乳をします。牛が自らの意志で搾乳機の場所まで来て、搾乳が終わったら自ら牛舎へ戻って行くということを聞いて驚きました。搾乳した牛乳はその日の内に加工業者へ納品します。これは毎日とおっしゃっていました。
牛の出産は自然分娩をしています。人が手助けすると次の出産の時に自ら力めないこと・子宮の中に胎盤が残ってしまうことなどが理由とのことでした。どんな時も母は強しと感じました。出産については、双牛で生まれると『雄と雄』・『雌と雌』の時は良いけれど、『雄と雌』ですと雌の子牛は、すぐにお肉になってしまいます。その理由は、身体に異変を持って生まれてくる事が理由だそうです。
山田社長は、色々なことに積極的に取組んでおられて、例えば、4年程前に酪農教育ファーム制度に申請し承認を得ています。幼稚園・小学校などの生徒さんたちの見学や訪問を教育の一環として受け入れることができて、子どもたちが牛について学ぶことが出来るようになりました。
山田牧場さんは、乳製品の加工品にも拘りを持っていて、バター・チーズ・プリン・ケーキなど加工室を設けて製造しています。他に、牧場内には『ミニ牧場』があって、ペットで山羊・豚・鶏・ポニー・犬・猫が同居しています。休憩場所・乳製品販売所なども設けてあります。山田牧場さんの所に見学に来れば、牛についての勉強ができて、加工品作りの体験もできて、ペット達と遊ぶこともできます。宿泊施設なども計画されているそうです。他には、牛のう○ちを発酵させて農場の堆肥に出来ないものかと、堆肥化の試験を始めたそうです。牧場の中に農地を作り、一つは雑草など取り除いた農地、もう一つはなにも手を加えないで農作物を育てる農地と二種類の農地で自家堆肥を試されていました。
(2008年6月 センター西田)