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「SEED FREEDOM 未来につなぐ種・土・食 2016」 に参加してきました

&nbsdiv; 10月10日(月)に近畿大学構内で開催されました「SEED FREEDOM 未来につなぐ種・土・食 2016」講演会に参加してきました。この講演会は2013年に第1回、2014年に第2回と開催され、今回が第3回目となり、主催は近畿大学農学部の池上教授が所属する伝統的種子保全研究会となっています。
 今回の基調講演はイタリア料理アル・ケッチャーノオーナーシェフで山形県庄内支庁『食の都庄内』親善大使である奥田政行シェフと、生物多様性や種子の保全、有機農業を推進する『ナヴダーニャ』の代表ヴァンダナ・シヴァ博士のお二方が講演されました。
 まずは奥田シェフの講演から始まりまして、食材や料理などのことを中心にお話してくださいました。植物には動物に食べられたい植物と動物に食べられたくない植物があるとのことで、前者は赤い野菜や果物で食べてもらうことで種を遠くに運んでもらい子孫を残す植物。後者は例えば大根のように辛みを持っている物で、エネルギーをためている部分が動物から狙われるので防御する植物があります。
奥田シェフはこれらの特徴を活かして、動物に食べられたい植物は食べられたい気持ちをかき消さないよう生で調理、動物に食べられたくない植物は火を通しての調理や外側の辛いところを削って中の甘いところを生で食べるなど、それぞれの個性を尊重して調理をされるそうです。アル・ケッチャーノでの料理の考え方としては次の手順を遵守しているとのことで、その手順とは『?生命力を見て食材を選び→?命を鎮めて可食部分にし→?それぞれに最適な媒体で最適な火入れをし→?共鳴する食材を組み合わせて→?比率を考えて→?自分のエッセンスを入れ→?的確な塩の量で味付け』と仰っていました。また現在は山形県庄内支庁『食の都庄内』親善大使に就任された奥田シェフですが、当初は庄内を食の都にするために奥田シェフおひとりで『食の都庄内』と言い続け行動されていたそうです。豊富な知識や経験、そして庄内を愛する気持ちが周りの人々の心を動かしたことで山形県庄内支庁『食の都庄内』親善大使に就任されました。その言い続ける努力と行動力、そして地元を愛する気持ちには感服しました。
次に、インド出身の世界的な環境活動家であるヴァンダナ・シヴァ博士からの講演がありました。物理学を専門に勉強され、カナダの大学で博士号を取得された彼女が環境問題に取り組み始められたのは、1984年にインドのボパールで起きた農薬工場の爆発事故がきっかけだったそうです。「農薬は虫を殺す目的で使われるが、人も殺す」「農薬の技術は戦争の技術」「化学肥料を製造する過程は爆薬を製造する過程と同じ」講演の中で衝撃的な話がたくさんありました。1987年に彼女は生物多様性や種の保存、有機農業を推進する団体『ナヴダーニャ』を設立し、活動の中心としています。今回の講演のテーマである種子について、現在巨大な多国籍企業によって本来誰のものでもない種子に対して特許が取得され、誰もが自由に扱うことができなくなってしまう危機が訪れているとのこと。農家は自家採種を禁じられ、種をその企業から買わなければならなくなってしまいます。種の支配は食料の支配、それは世界の支配となります。そのような事態は絶対に阻止しなければならないと、種子の自由・開放を強く訴えられていました。
講演会が終わったのち、講演会後の休憩時間中に参加者から回収した質問にヴァンダナ・シヴァ博士、奥田シェフ、池上教授が意見等を述べる質疑応答のプログラムが行われました。主な質問は、「遺伝子組み換えと、日本の食の現状について」です。
 池上教授は例として、ファストフード店が低価格なのはは栽培に補助金が出ている値段の安い遺伝子組み換え作物を使ってるからである。そして、遺伝子組み換えの技術は動物の世界でも進んでおり、現在はカイコを対象とした研究が行われていると仰っていました。
 また、そういったものが世間に溢れているなかで食に対する意識を高めるためにもまずは消費者の考え方として、値段が安いから買っているのではなく値段が安くないと買えない世間となっているという現状と向き合い、自分で正しい選択をしていかなければならないと仰っていました。
 奥田シェフは天然物と養殖物の味の違いについて話してくださいました。天然物は養殖物に比べて自身が持つ味の幅が広いということで、アル・ケッチャーノでは調味料は塩とオリーブオイルしか使わないようであとは食材同士の甘味や苦味などのバランスで料理をしていくそうです。奥田シェフは野菜を仕入れる際、農家の方の理念を聞いたうえで契約を行い、お店のメニューはその日に仕入れた野菜を見て決めているとのこと。そうすることで農家の方からすると欠品の心配がないし、またお店のメニューには市場価格がなく食材を仕入れてからメニュー価格を決定するので、食材の仕入価格は生産者の状況に合わせて臨機応変に対応されている、そうすることで生産者支援に繋がっているようです。
ヴァンダナ・シヴァ博士からは、GMOを世界で一番消費しているのはアメリカであり、健康被害が指数関数的に増えているのが現状であると仰っていました。実際にアメリカで流行している疾病として、消化器系から栄養素が血中に抜け出していく疾病や、脳神経系の疾患、自閉症やアルツハイマー病といった健康被害がどんどん増えてきているとのことで、これらの主な原因はやはりGMOを食べ続けてきたからであると強く仰っていました。今年に入り農薬会社や種苗会社などのM&amdiv;Aが繰り返されており大きな企業体となっています。これらをポイズンカクテルと呼んでいるようで、人類史上これほどまでに毒にまみれたことに直面したことはありません。現在はモンサント社に対して裁判を起こし、この現状を改善しようと奮闘しているとのことです。
日本もTdivdiv等の影響を受けて、私たちの身の周りがGMOの食品で溢れかえるかもしれない状況に直面しつつあります。私たち一人ひとりが食に対する考え方や意識を変えて、自分自身、そしてこどもたちの為にどうするべきなのか行動していかなければならないと感じました。
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