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【塔原つうしん】今年のお野菜状況

塔原生産者・堀田直子さんの【塔原つうしん】

皆さん、とてもご無沙汰していました。こんなに間が空いてしまったのは、一年という期限で頼まれた『愛農』誌の毎月の原稿書きでネタが尽きて、うまく『つうしん』がまとまらなかったのです。何度も書いては保存したパソコンの文章は、春のお彼岸に書いたもの!?(苦笑)。


今年のお野菜は大変…

さて、塔原の野菜の状況もさながら、スーパーで並んでいる野菜にも異変が起きている。いつもなら「こんな立派なとうもろこし作れたらなぁ」とため息が出るのだけど、最近はビタミンドリンクの瓶くらいの九州産が並んでいる! ニュースでも、全国で一番出しの高知産のとうもろこしは、人の背丈もないまま実をつけていたっけ。どんな栽培方法の本にも葉は厚く大きくないと収量が上がらないと出ており、そうする方法が事細かに書かれている。それより、ベテランの生産者なら長年の経験から異常気象を回避する方法をたくさん習得しているはずなのだが、こうも日照時間が短いと、どうあがいても作物は育たない。盛んな光合成によって成長していく野菜は、水や栄養分があっても体を作ることが出来ないのだ。
 そればかりではない。大阪の平均気温よりも数度低い塔原では、ゴールデンウィークを過ぎてもこたつをしまうことが出来ない日があるかと思えば、突然30℃を超える夏日がやってきて、6月初旬から出荷する予定だった春大根は花芽分化する低温にあたり(*)、出荷前日に全てトウ立ちし始め、500本以上の大根が商品価値を失った。また、低温でレタス類の生育は思いのほか良かったので、売り込みをお願いしたが、出荷間近に夏日になり、やはりトウ立ちし始めた。無加温のハウスの促成栽培のきゅうりの一番手は凍死した。三度豆は花がとけて収量が半減した。年内で一番出荷量が増える露地栽培の夏野菜は軒並み1週間以上の生育の遅れが出ている。

 

(*)大根は、低温が引き金になって、花芽分化をすることがあります。


今頃こんなはずがない!気候がおかしい!

思い返してみると、就農して6年目に入るが、夏は大抵酷暑を体験してきた。しかし、そんな時でも数日前後はつじつま合わせのように雨が降ったり晴れたりした。だけど今年のように畑に川のような雨水が何日も押し寄せたり、その後の渇水でセメントのようにひび割れたりという「今頃こんなはずがない」ことが確実に増えてきているように思う。4月に出された酷暑になるはずの長期予報が、このまま行けば日照時間が極端に少ない寒い夏になりそうな気配である。植物が光合成をしなければ、それを食糧にする私たち動物は生きていけない現実をそろそろ、真剣に噛み締めないといけないのではと日々思う。


異常気象に負けないぞ!

そんな事も真剣に考えながら、私の7月出荷のセロリ(1000株も植えちゃった!?)も、春大根に性質がとても似ているのでトウ立ちを覚悟している。覚悟を決めるのに数日を費やしたが、次のステップを考え、すぐ、秋出荷のセロリ(去年は成功しなかった)を播種してみた。出だしは好調(^_^)!!
去年までなら躊躇する時間が長すぎて、行動が伴わなかったのが我ながら大きな成長である(^^♪。異常気象の頻度より、私のアクションの方が上回ることを今はひそかに目標にしている。 

堀田 直子(2010年6月15日)


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