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有機農産物の年次監査が行われました

偽りの有機栽培ではないけど、不安に駆られる「年次監査」

 2010年1月25日から28日、地元生産者を中心に有機農産物の年次監査が行われました。これは年に一度、生産地に登録認定機関の検査員が来て、「有機農産物」といえる栽培方法をしているかどうかを記録類や畑を見て確認し、聞き取り調査を行うというものです。


 1月25日は和歌山の柑橘生産者の監査で、小谷寿一さん→山下善樹さん→森下宣幸さん→西川満重さんの4軒をまわりました。26日と27日は岸和田市の池田文雄さんと塔原生産者です。最終日の28日はこの3日間を総括して、検査員とセンター社員とで今後の改善点などについて意見交換を行いました。


 今回わたしは初めて同行させていただきました。検査員が愛農ネットワークの(社)全国愛農会の方とはいえ第三者的な立場から厳しくチェックをされるので、生産者同様、なにかまずいことが発見されたりしないかドキドキものでした。愛農生産者に限って社会問題になるような虚偽はありえませんが、例えばついうっかりの記録忘れやミスがあるのではないか、それが大きな問題になるものであればどうしよう・・・という不安です。栽培方法には問題がないものであってもです。


「年次監査」はこんな感じで行われます

 監査は、1.畑や農具庫などの確認と、2.記録類と聞き取りの調査を行います。それも農水省が定めた「有機農産物の日本農林規格」や「認定の技術的基準」と呼ばれるものに基づいて、大阪愛農で定めた指針・計画にそった栽培方法をしているかどうかを確認するのです。たとえば農水省が有機栽培で使用を認めている「A」という肥料や「B」という農薬であっても、大阪愛農で定めた指針・計画にそれらが載っていなければ指摘されるわけです。また、有機JASマークが悪用されないために、シールや段ボール箱の枚数管理の徹底も必要で、その管理記録表と実際の枚数との確認作業も検査員は行います。



(左)愛農生産者・池田文雄さん  (右)全国愛農会の検査員
一年間にわたる何枚もの記録を確認しているところ。生産者によっては何十枚にもわたる。
 


(左)愛農生産者・堀田久子さん  (中央)センター・蛭沼  (右)全国愛農会の検査員
指針をもとに塔原の畑の栽培方法を確認しているところ


 生産者にとっては煩雑でたいへんな作業ですので、あたかも重箱の隅をつつくような検査員はつい悪者のように思われがちですが、全国愛農会の検査員は、いろいろなアドバイスや有機農業の考え方、最近の情報などもくださったりして、有機農産物の価値を高め広めていくために共に歩むという姿勢で接して下さいます。例えば、種のこと。有機栽培では次の順番で種を選ぶこととされています。1.有機栽培の自家採取の種、2.種子消毒していない種、1.や2.が手に入りにくい場合は3.一般の種となります。1.や2.はなかなか入手しにくいので3.の使用割合が多いのですが、市販されている種は種子消毒されていたり農薬使用の種がほとんどと思われているところがあります。が、実際に生産者のところにある種の袋を一つ一つ見ると「この種は種子消毒されていません」という表示のものが半数以上あったりしたわけです。そんなことも教えていただきました。生産者の多くは自分が蒔いている種のほとんどが種子消毒されているものだと思い込んでいたようですが、実際に確認してみると意外と種子消毒されていないものを使っていることが分かりました。生産者もびっくりしていましたが、私も勉強になりました。いまは、今回の年次調査をもとに検査員が資料を作成し判定会という会議で審査されるのですが、その結果待ちです。


(センター・杉本)


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