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【あいのう料理教室】食養料理でアク抜きをしない理由

料理法によってアクを旨みに変える

 「アク」はそのものの個性です。料理で言うところの辛、酸、甘、鹹、苦、渋、全てがアクの中にあります。旨味成分も含まれます。一般的に味覚としては5味といわれますが、料理を作る者にとっては、渋みと旨味を加え7味としたいです。人を始め動物はあく(この場合タンニン等の渋み)をあまり好みません。子どもは特に嫌がります。それはまだ本能で判断する部分が多いからです。本能的に苦味と感じるものは口に入れた瞬間吐き出します。非常に辛いものや、酸のきついものは飲み込みません。これは本能による生体の防御反応です。これは大切にしなければなりません。人は本能で分かりながらそれらの危険性を感じるものを食用としてきました。危険なものはあく抜きをして食べなければなりません。但し、そのものが持つ個性でアクを抜くことにより、特性(栄養分)が失われることがあります。食養料理ではこのアクが身体にとって益となるよう変化させるようにします。技術というほど大げさではないかもしれませんが、一つの方法です。 


食材によって臨機応変に調理する

 筍とかわらび、ぜんまいなど山のものは、アクがきついですからアク抜きをしなければ食べられません。筍の場合、米ぬかと唐辛子を入れてゆでる方法が一般的ですが、皮付きのままオーブンで時間をかけてローストしてもアクが抜けます。この場合は高温の熱を使うわけです。また食養では牛蒡のきんぴらも切ってから水に放してアクを抜くことはしません。鍋に油を入れ熱によってアクを旨味に変えるのです。
 牛蒡などきんぴらにするときは無水煮の技法を使います。千切りや笹がきにする場合、切れない庖丁で無理やり切って時間がかかりすぎると、真っ黒になりますし、長い時間空気にさらすので乾いてきます。無水煮にするように言われたからといって、一滴の水も加えずに煮た場合、鍋底や渕にこびりつきます。このような場合、臨機応変に水を補うことです。一つの方法はまな板の上に少し水を打ってごぼうを切るとか、或いは鍋に入れる場合、少量の水を油と一緒に入れることです。カリカリにこびりついて焦がし、美味しくないものを作るよりはましですから、何事においてもこだわりすぎずに融通性を持つことが重要です。
 このように鍋の中で、油と熱によってアクを中和することにより、そのものの持つ特性が生かされます。無水煮によって栄養成分が吸収されやすい料理に変わるのです。牛蒡のように精の強いもの、この場合、「陽」の強いものは「陰」である水の中にアクとともに栄養分も流れ出るのです。蓮根でも切って水にさらすと蓮根の澱粉質も流れ出ます。人参などカロテンまで流れ出ます。この講座で無水煮を完全にマスターするつもりで頑張りましょう。


(センター・槇本)


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