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有機JAS年次確認調査報告

調査終了の報告

 2011年有機JAS年次確認調査に同行させていただき、生産者の皆さんが書類作りに一生懸命取り組まれている姿を目の当たりにしました。記録や書類の作成は繁雑で、畑仕事は巧みにこなされる生産者の皆さんも、この書類作りには悪戦苦闘をされています。有機野菜をお届けしている背後に、このような困難な仕事を果たしてくださっている生産者がいます。今回は、そのことを皆様に紹介させていただきます。


有機認証を得るには

 現在、有機農産物としてお届けしている野菜・果物が「有機農産物」となるためには、たくさんの記録書類が必要とされています。私たちが安心して食べられるように、どのように育てられたものかを詳しく記したものです。調査では、登録認定機関=(社)全国愛農会の検査員が、各生産者を訪問し、その記録がきちんとつけられているか、また、実際に野菜・果物を育てている圃場の状態はどうか、などの確認が行われました。有機JAS規格は、基準に則って栽培が行われていることを認証する制度です。言い換えるなら「適正な栽培が行われたこと(=その記録)」が認証の基本になります。そのため、栽培記録が記入されていなかったり、不適切であったりした場合は、どんなにきちんと栽培されていたとしても、有機農産物としては出荷できません。
 有機農産物を作るために、まず生産計画を所定の用紙に記入します。どの畑にいつ頃何を植えるか、肥料は何をいつ頃施すか、収穫はいつ頃からか、等々を計画し記入します。栽培が始まると、実際に作業を行った日付や肥料の数量を記入していきます。この記録は、圃場ごと、品種ごとに分けて記入する必要があります。塔原では、それぞれの生産者が多くの品種を栽培していますので、記録の数もそれだけ増えます。多い方では年間約80種類の野菜を栽培されています。さらに、例えば大根を二つの圃場で栽培する場合、それぞれについて書く必要があります。生産計画に無い野菜を栽培した場合も、記録は残さなければなりません。記録なしで有機農産物として出荷してしまうと違反となってしまいます。
 出荷の時には、品目ごとに、有機の基準どおりに栽培したことを示す“格付け(ランク付け)”が必要です。そして格付けをしたことを示す認証のマーク、いわゆる有機JASマークを貼付けます。また、有機JASマークの印刷された段ボール箱やシールをいつ何枚使ったかという記録も残す必要があります。そして記録と実際に手元にある枚数が違っていると記録の不整合ということになり、不整合が生じた原因を調べなければなりません。
書類の中に「緩衝地帯」という言葉を目にしました。これは、有機栽培と通常の栽培(慣行栽培)の畑が隣り合う場所のことです。慣行栽培の影響を受ける可能性のある場所として、所定の距離を空けなければなりません。この距離を確保するために緩衝地帯を設定します。緩衝地帯で栽培されたものは、有機農産物の格付けからは外さなければなりませんが、収穫量や出荷先の記録は残しておかなければなりません。


管理して、計算して、記録を付けて…

 塔原をはじめ生産者の皆さんは、栽培にはほとんどなんの心配もないのですが、記録については苦労される方が多いです。そのため、年に一度の調査の日には緊張してしまいます。センターでは、スムーズに調査が完了できるよう、調査の前にそれぞれの生産者のところを訪れて、日付の記入漏れがないか、記入されている肥料は登録されているものかどうか、納品書に格付けの印はついているか、有機JASマークの枚数管理表に計算ミスはないか、実際のマークの数と合っているか・・・等、生産者と一緒にチェックをして、本番に備えました。
 今回の調査も、特に大きな問題もなく、無事終了しました。指摘項目についてはセンターと生産者とで検討改善をして、今年も有機農産物としての生産を続けることが出来る見込みです。
 今後も安心・安全な「有機農産物」を会員の皆様にお届けしてまいります。

センター・安村


書類の山!

 

 上の写真は堀田新吾さんが2009年度に必要とした記録類です。堀田直子さんと合わせ、有機みかん、有機筍、有機野菜など品数多く出荷されていますので、莫大な量の記録を必要としています。生産計画および管理記録は7品目の記録用紙がのべ53枚(約350件分の栽培計画と実績の記録)で、それぞれ収穫までの栽培記録(施肥や防除など畑仕事や使用した資材の全ての記録)をのせています。また、有機JASマーク管理表は、シール用、有機みかん箱5kgと10kg、有機トマト箱の記録用紙にわかれて、26件記載できる用紙がのべ19枚(約490件)もあります。


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