ホーム > オーガニックライフを楽しむ > 有機コラム >「有機JAS」実地確認調査に同行しました

有機生産者をとりまく状況から有機野菜の活用方法まで、
幅広い話題でコラムを掲載していきます。

「有機JAS」実地確認調査に同行しました

有機JASマークとは

 最近では有機の証明である「有機JASマーク」の付いた農産物や加工品を目にする機会も増えてきた事と思います。そもそも有機JASマークの付いた農産物を出荷するためには、生産農家がマークをつける権利を得る事ができる「認定事業者」になる必要がありますが、大阪愛農食品センターは会社として「認定事業者」になっており、一部の有機生産者のサポートを行っています。「認定事業者」になるためには国から委託された認定機関による栽培記録等書類のチェックと圃場の実地確認調査を受けることが必要で、今回その認定機関による実地確認調査に同行しました。

 確認調査のためには主に4つの書類を提出しなければなりません。まずは次年度の為の「生産計画書」です。それには栽培計画はもちろんですが、使用資材(種、苗、堆肥、機材等すべて)の予定数量や時期期間を書き込みます。それに基づいて生産を行うのですが、当然予定は未定であり、計画にない栽培や、天候などの事情により計画通りにいかない栽培もあります。それを今度は「生産工程管理記録」に書き込み、実際に生産を行った記録とします。そして出荷した生産物に使用した有機JASマークの使用数を、出荷日ごとに記した一覧表「有機JASマーク管理表」が必要です。表上での使用枚数と実際の在庫数量を監査機関の担当者の前で確認するのですが、これが結構緊張します。記入漏れやカウントミス等もあり、なかなかぴったりとは合いません。さらに出荷した際の「納品書」も提出するのですが、これが有機栽培の場合は通常の納品書とちがって、出荷された農産物が有機栽培かどうか確認する欄があり、その「確認」作業によって、初めて有機栽培と認められ、有機JASマークをつけて出荷することが可能となります。

 

 

JAS法違反の事例が多く発生する問題

 

 書類のチェック後は、実際の畑と資材倉庫の確認を行います。事前の登録通りの場所、広さ、使用資材及び機材か、栽培内容等細かくチェックされます。このような過程を得て、問題が無ければ有機栽培と認められ、有機JASマークをつけて(格付けといいます)出荷することができます。

 書類を準備する手間や発生する費用を考えると、生産者にとって有機野菜は決してわりにあうものではありません。生産者の安心安全な物をお届けしたいという思いがあって、初めて流通するものと言えます。

 生産者の高齢化により書類や圃場の管理は困難になってきています。特に少量多品目の生産者や、シール・袋・箱等、有機JASのマークがついているものを複数持っている生産者はその管理が大変です。出荷数に対して有機JASマークのついているアイテムの誤差は0.5%としか認められていません。たとえば年間1,000アイテム出荷したとしたら、マークの誤差は5までしか認められないという事です。

 昨年は全国でJAS法違反の事例が多く発生しました。特に有機肥料の成分表示を組織的に偽装していた太平物産の事例は、JA全農が広く販売を手掛けていた事もあって、新聞にも大きく取り上げられたため、ご存じの方もいると思います。そういった事情もあり、例年に比べて一層緊張した確認調査となりましたが、特に問題を指摘されることもなく、今回の確認調査は終了しました。有機野菜をお届けする事が、生産者にとってどんなに困難を伴うか、この報告を通して少しでも知って頂ければと思います。

 

営業推進部 村 上



一覧に戻る



メールでのお問い合わせ
ページトップへ